和結びでつくる“四角編み房”
タッセルの原形は繊維を切り下げた縁べりを飾るフリンジですが、単独でも房状にする成り立ちから各種の装飾的な姿に形成していくことができます。束ねた糸を結んでつくる結び房の一つに四角編み房があります。
四角編み房:クラウンノットタッセル
『四角編み房』は4本の糸束を四角形に囲むよう結び合わせて、王冠のような結び目になることとからクラウンノット・タッセと呼ばれます。カルトナージュにも使える簡単な和結びを用いたタッセルづくりをご紹介します。
【使用した材料・道具】
・房糸(スーピマコットン)
・掛け紐(ビスコースレーヨンの三子)
・括り紐(ビスコースレーヨンの双子)※コード素材は房と同じスーピマ綿でもよい。
・道具:綛、とじ針、裁ち挟み、マスキングテープ(房の解け留め)
糸の引き揃え
タッセルづくりの基礎技術になる綛という道具を使って「糸の引き揃え」を行います。2本の糸束で結び目をつくるために必要と考える長さと糸量で巻き取り、4本の糸束に分けて解けないようにまとめておきます。せっかく巻き取った糸ですから結び合わせるときに糸揃えが乱れないようにしておくのです。
四角編みで結び合わせる
結び房は結び目を房の頭部にするのでバランスよく結び合わせましょう。糸束を同じ長さに引き揃えて、四角編み(クラウンノット)で結び合わせます。
掛け紐の結び方と通し方
掛け紐の結びは簡易なエイトノット(8字結び)で結び止め、四角に編んだ中央で掛けるために、結び目の裏側(下側)から綴じ針で抜き通します。
掛け紐の固定と結束
掛け紐を抜き通して裏面でエイトノットの結び止めを位置させたら、もう一度四角編みを引き締めます。こういう簡易な作り方は掛け紐が抜けやすいと考えておいたほうがよいので、掛け紐の結び目が抜けそうでないなら残りをカットしてもよいですが、そうでないなら掛け紐の残りを利用してそいのまま房を結束します。
【掛け紐と括り紐を別々に用いる】
四角編みの房糸を四方に折り返して束ね、別の括り紐で首元をホイッピングします。
【掛け紐で括りまで連続して用いる】
首元の左右から掛け紐を二つに分けて出し、そのまま掛け紐の残りでホイッピングします。
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