菱形

菱形は、ひしの実を幾何紋様化したもので、元となるひしの実は星型?のような形です。左右に視野が広がるという形で縁起の良い形であり、西洋ではダイヤモンド形やアーガイル柄や、小さなシュロの葉を象ったパルメッテなどの葉型としてとらえられています。

多様な菱形の展開

『布箱の製図学』では、正三角形を組み合わせてできる「菱形」を基準にしていますが、菱形には実に多様な展開ができる優れた形だと思います。

左右に広がった角を少し落として辺にすることで、内装において死角を少なくする「隅落とし」という手法を用いたり、二等円楕円形の図法から描く菱形は、四辺の長さの等しい平行四辺形になり、ピタゴラスの図形にもなります。
作品『魅ひらくロザンジュトレー』や、「心形(ハート形)」や花形の図法「菱木瓜形」や「花菱形」の基礎図法に用いています。

花菱形
魅ひらくロザンジュトレイ