カーテンを束ねる飾り房

繊維製品としてタッセルは、「房・飾り房。カーテンを取り寄せたときに用いるバンド。」(JIS L 0212-2 : 1999「繊維製品用語(衣料を除く繊維製品)−第2部:繊維製インテリア製品」番号341)と定義されています。トリミングは、日本工業規格「繊維製品用語」からは、室内の装備・装飾に使用するものと定義されており、インテリアカーテンにおいては、カーテン装飾を総称して「トリミング(trimmings:英語)」といいます。カーテンという言葉はラテン語のコルティナ(防寒のための覆布)がイギリスにおいて転じたとされ、最近になってフリンジやタッセル等の技巧に着目した、パスマントリー(passementerie:フランス語)と総称するようにもなりました。

カーテントリミングにおけるタッセルは「窓飾り」

カーテンを引き寄せるタッセルを「タッセルタイバック」と呼びます。カテーンを留める結び帯に、二つの飾り房を垂らしたスタイルが一般的です。一本のタイコードから留め結びで二股にループさせ、コードの両端にフィニアル型の房飾りを誂えるものです。
タッセルタイバックは、タイコードからフィニアル、スカートの端にいたるまで、カーテンをコーディネートするために仕立てられます。カーテンエッジのフリンジと対比させたスカートや、プリーツやフリルとのバランスをとったラフやタフ、カテーンファブリックのボーダーやストライプを取り入れたフィニアル、カーテン柄のモチーフを引立てるカラーやフォルムまで、カーテン布地と共生させることが特徴です。また、房型の留め飾り以外にも、シンプルなコードだけで留めるコードタイバックもありますが、ダブルコードタイバックやフリンジタイバック、ひだや折り目をつけて編んだプレイテッドタイバック、リボンに結んだリボンタイバック等、飾り付けるタイプ別も多彩です。カーテントリミングはカーテンをどのようにテールまで美しくたゆませて、トータルなバランスに整えようとする窓飾りなのです。

・タッセルタイバック(Tassel Tie-back):房型の留め飾り
・コードタイバック(Cord Tie-back):紐型の留め帯
・ブレイド(Braid):カーテンの裾を縁取るテープ状の組み紐
・タッセルフリンジ(Tassel Fringe):小さな房を細かく連ねたふさべり
・ギンプ(Gimp):針金芯の入った平打ち紐の飾り