ふいご状のベローズフォルダー
カルトナージュで折りたたみ式の蛇腹をマチにした、袋状のポケットに仕立てるベローズフォルダーについてご紹介します。ベローズ(bellows)とは蛇腹のように伸縮する形状のことで、マチ巾のあるポケットやフォルダーを作る際に用いる折りの手法です。
ベローズの特徴
ベローズはマチ幅を持たせて作ることが多く、開閉する部分をふいごのような波状にしつけて伸縮させるのが特徴です。ベローズ式のポケットやフォルダーの構造は、書類やカードを出し入れできるよう折りを用いた袋状のマチ仕立てをします。ベローズにどのような集積を想定するかによって、ひだ折りするマチ巾の構造を設計しなければなりません。ポケット型なら単一の出し入れに、フォルダー型なら集積部分を分けるなど、マチと開口部分の仕組みは大きく異なってきます。また、収納物の出し入れを考慮した受け口の意匠を合わせてデザインします。マチの材料は布地を直接折っただけの用い方をしますが、基本は紙や不織布をヒンジの芯にして布地をトリムしたものを用います。
ベローズフォルダーの構造
ビジネスカードフォルダーに使用したベローズの一例は、内装にカードを集積できるよう内サイドに二つ折りしたマチを作っています。通常のベローズ式によるポケットやフォルダーは別仕立てにして本体に接着したりするものですが、作例のベローズは携行の実用を考えて、本体と一体になったスロット構造にベローズ式のマチを付加した作り方です。