ふっくら艶やかスーピマ綿
スーピマ綿の原産は、アメリカ及びニューメキシコ産のものが一般的です。中でも南米ペルーのピマ綿を親木に作出した超長繊維のスーピマ綿はコットンの上品さを引き出してくれる理想の糸です。コットンは吸湿性がよいため、独特のベシャリ感(しっとりへたったような感じ)を持ちますが、スーピマ綿は繊維長が長いことで、繊維の強度は強く、繊維の優れた均整度によって糸揃えも美しく、天然の撚りはしっとり上品な素材光沢を放ちます。油脂分によって繊維の毛羽だちが少なく、弾力性に富んだ房のまとまりかたをするのが特色です。
スーピマ綿糸の撚り
スーピマ綿は、一般的なスーピマクロッシェというかぎ編レース用の糸として手に入ります。刺しゅう糸ほどの色がないのが残念ですが、しっとりとした上品な光沢をもつ質感に軽い素材感が特徴です。スーピマ綿のかぎ編レース用の糸は、四子糸の左撚り(Z撚)合撚の甘い撚りのかかったアブローダー撚糸になっています。写真は、1本のスーピマ・クロッシェ糸を解き、さらに4本のうちの1本を抜き出してステープル状にしたものです。このような撚り合わせは、単糸の紡出に右撚り(S撚)が加わっています。綿単糸の下撚は通常左撚り(Z撚)を基本としているのですが、アブローダーのスーピマ綿糸の下撚は逆になっている場合があるので、素材選びには注意深く観察することが重要です。
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