イングリッシュマンズ・ループ・ノット
タッセルを吊り下げる輪状の紐を「掛け紐」(ハンギングコード)といいます。掛け紐は一本の紐を輪状(ループ)にするための結び方で、タッセルの形や大きさに応じて意匠に合わせた結び方や機能的な用い方をします。
タッセルの掛け紐
タッセルづくりは掛け紐づくりから始まると言ってよいほど、房と紐の関係を考えることは重要です。掛け紐は、タッセルを何かに引っ掛けて吊り下げるほかに、タッセルの房の部分(本体)を束ねて固定する役割も持っているので、掛け紐と房を結びつけるために、掛け紐にどのような結び目(結節)をつくって房を留め着けるのかを考えなければならないのです。
掛け紐の撚り合わせや配色はもちろんのこと、掛け紐の長さや太さ、結び目は強いのか固いか、結び目の形を意匠に用いるのか等が、タッセルの掛け紐づくりで考えるポイントです。
イングリッシュマンズ・ループ・ノットの結び方
初心者でも簡単に結べる結び方なら「輪結び」(イングリッシュマンズ・ループ・ノット:Englishmans loop knot)がおすすめです。一重・二重結びの作業的な結び方より、タッセルの入門的な結びです。
房の頂部に表れる結び目が二重の糸目になるシンプルな結び目です。表側が二重の糸目で裏に糸目の掛け違い(下画像)が表れてくる表裏のある結び方です。掛け紐と引き紐が二本並んで引き揃うので、タッセルに役立つ結び方です。
ロープの途中に輪をつくる結び方が元になっています。二つ折りした紐の両端をクルッと輪状にして重ね、ループさせた先端を輪にくぐらせて引き締めて結ぶ様が「輪結び」です。掛け紐のループ長もとりやすく手作業の結び方も容易です。
簡単な結び方ゆえに、結び目の強さはあまりなく、引き紐を横に引くと結び目が歪むので、引き締めながら作業します。