巻き珠
木のボール(木球)を糸や紐で巻いて装飾する巻き玉は、「木の芯に数色の糸を巻いた珠飾り」としてタッセルやカルトナージュを魅力的にする装飾パーツになっています。
巻き珠の基本技法
原型は真珠のような高価な宝飾物を指す「珠」を意味するもので、木球を芯にして糸や紐で巻いて作ります。巻き珠の芯には、球形のものからナツメ形、卵形、壺形、菱形、錐形等があり、形を組み合わせた飾りにしていくのです。中でもオーソドックスな球形を用いる「巻き玉」です。
巻き珠ラッピング
巻き珠は基本的に糸や紐で包むラッピング(wrapping)という技法を用います。単一の木球を珠飾りとするために、繋いだり吊るしたりできる中通しの穴が球の中心に開けられています。この中通しの穴を糸で包んでいく起点にしていきます。
ラッピングの基本技法には二つあり、一つ目は木球に対して水平に糸や紐をカタツムリや巻貝のように螺旋状に巻いていく「スネイル:snail」という巻き方。二つ目は木球に対して垂直に糸を縦に巻いて縞をつける「ストライプ:stripe」という巻き方です。
スネイルとストライプとでは木球の用い方が全く違います。技法として横に巻くスネイルと、縦に巻くストライプとして分けられるのですが、主に紐(コード)を用いて層をなす縁を魅せるスネイルに対して、主に糸を用いてラインので模様を魅せるストライプの違いがあります。
ASSEL BALLE(2010)
クリスマスのオーナメントとして小さな「ヴァル:飾り球」(2010)を製作しましたが、クリスマスツリーに飾るボーブル(bauble)は、生命の樹を象徴する果実を意味したものとされます。