タッセル&カルトナージュ「幸せの感嘆符」  Contemporary Japanese Tassel and Cartonnage
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ツイスティング

ツイスト

糸をツイストさせる基本

 糸を螺旋状に撚り合わせることをツイストといいます。市販された糸には、紡績段階で撚りが掛けられたものが殆どです。タッセルに使う場合には、タッセルに最適な糸や紐に加工し直すために、何本かの糸を一つにまとめて捩り合わせて、太く丈夫にしたものを用いることになります。ツイストの原理は、糸に捩りをかけると戻ろうとする力が生じます。その反発力によって互いの糸が撚り合わさるのです。糸を撚り合わせる作業をツイスティングといい、タッセルの材料を準備する工程や装飾加工時に行う必須の技術になります。

縒る、撚る

 タッセルを作り始めると「糸」を知る機会が増えていくものです。タッセルづくりでは糸を紐にして用いるため、紐の撚り合わせ方を知る必要があるからです。タッセルと深く関わる「組紐」は、複数の糸を組み合わせて作った紐なので、撚り合わせた紐とは違います。組紐は、タッセルづくりとは全く別に、独自の装飾的な世界があります。
 タッセルづくりにおいては、コードと呼ぶ撚り紐を用います。このコードを組紐にしていくときに使う言葉が「撚る」(よる・ひねる)です。ねじって回して作る紐のことです。この言葉の他に「縒る」(よる)という言葉があります。繊維関係の専門書では用いられている言葉です。
 「縒る」は、「こよりを縒る・縄を縒る」という時に使う言葉だそうです。言葉には糸を何本かねじり合わせて1本にするという意味があるそうです。“刺繍糸には、エンブロイダリーといって、紡績段階で縒られた単糸が数本撚り合わされています。これを撚糸と呼びます。”この「撚糸」の「撚る」は絡まった状態にある時に使い分けをするようです。単なる言葉としてではなくて、糸を理解していく中で、繊維の奥深さを感じる事柄が沢山あります。タッセルづくりは日々勉強です。


2009年9月9日コラムより

Z撚とS撚について

 撚りには、「Z 撚(左撚り)」と「S 撚(右撚り)」とがあります。撚りは、糸の性質を作るためにかける下撚を基本にして、さらに撚合糸にしていくために、下撚とは逆になる上撚をかけて撚り合わせます。撚りの基本は下撚で捩りを加え、上撚で反発させて合撚します。コットン刺しゅう糸の場合、単糸はZ撚(左撚り)がかかっています。この糸を使って二子に合撚する場合は、糸を別々に左撚りの捩りを加えておき、上撚で互いを右撚りで合わせるのです。撚り方向は繊維素材によって異なります。レーヨン刺しゅう糸の単糸は、S撚(右撚り)がかけられています。


糸の撚り方(下撚りと上撚り)

 市販品の糸は撚糸になっているため、始めから紡出した糸を使うことはありません。従って、さらに撚り合わせる場合には、撚糸の下撚がZかSかを見分ける必要があります。次に、撚糸を何本使って合撚するかを決めなければなりません。スレッドの太さや、撚り目が変わってくるからです。撚り合わせる場合には、下撚りと上撚りを交互に加えて撚り合わせていきます。


下撚りをかける

撚糸であっても、さらに下撚りを同じ方向にかけて糸を引き締め固くします。


上撚りをかける

上撚りは、下撚りの逆に撚りをかけます。下撚りがZ撚の場合には、上撚りはS撚を加えて撚り合わせます。これは、逆撚によって撚りを戻そうとする力が反発し合うからです。これを知らないと、いくらねじっても元に戻ってしまいます。こうした撚り合わせは、撚り合わせる全ての糸に加えなければなりません。撚り合わせる本数が多いほど、合撚糸の太さは増していき、撚り合わせる回数が多いほど細く固くなるのが特徴です。上撚りによって、スレッドはふくらみと弾力性を持ち繊維の光沢が増してくるのです。


単糸と撚糸について

 精紡機から紡ぎ出された紡績糸のことを「単糸」といいます。単糸は糸として製造される段階で、必ず丈夫な糸として紡出されるよう下撚がかけられています。下撚をかけた単糸を二本以上揃えて上撚をかけた糸を「撚糸」といいます。

撚糸の種類
 糸の撚りは、下撚りが加えられた単糸を2本または、2本以上撚り合わせることです。これを撚糸といいます。撚糸は、2本撚り合わせた「二子」(ふたこ)、3本撚り合わせた「三子」(みこ)、4本撚り合わせた「四子」(よんこ)があります。


ツイスティングの効果

 糸を撚り合わせることによって、糸を丈夫にし糸としての均整が保たれるのです。糸は撚り合わせると膨らみと艶がでてきます。タッセルに用いる場合は、ハンギングコード(掛け紐)やネックコード(括り紐)の用途をなす撚り合わせ方をします。太さを違えて使う場合や配色を考えた紐や装飾的なブレードとして、視覚的な美しさを目的に撚る場合があります。


なぜ糸を撚るのか

丈夫な糸になる
糸の均整が保てる
糸としての強度が増す
艶と膨らみがでる


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編集履歴
第一版公開:2011.07.17
第二版公開:2011.12.13
第三版公開:2012.12.29
第四版公開:2015.02.28
第五版公開:2015.07.31

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