タッセル&カルトナージュ「幸せの感嘆符」  Contemporary Japanese Tassel and Cartonnage
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房飾りの歴史

HISTORY OF TASSEL

房飾りの歴史

 タッセルの主な素材には糸を用いていますが、皮や植物、獣毛、羽、木、紙、石、金属、ガラス玉等、房に束ねられる素材は多種に及びます。房にする方法には“撚る・巻く・束ねる・編む”等して作っていくのですが、歴史上そこには撚り紐や組紐、飾り紐を作る“パスマントリー”という伝統的な専門手法が存在し、中世ヨーロッパの女性が家内工芸としてたしなんでいた自由で優雅なエッセンスも内包しています。意匠においては、素材の違いや色糸の組み合わせによって、複雑で華やかな美術品として創りだしていけるところに奥深い面白さがあり、実用品のみならず装飾品として鑑賞に値するものまで、その美しさは豊かな現代生活の彩りを広げて魅せてくれます。


E-BOOK『タッセル学 改訂増補版』タッセル&カルトナージュ 2010年

タッセルの語源(本書より抜粋)

 タッセル=Tasselの語は、「とうもろこしの房毛」と比喩されるように、そのような房状のものを模して、生糸や紐で組んで束ね房状にしたものをタッセルと形容している。
 タッセルの語源は、ラテン語の"tassa"を原語にした"Tasseau”であるとされている。"Tasseau"とは、12世紀頃の、中世女性の典礼服ブリオウ(Bliaud)という襟ぐりの深い胴衣の胸元を留めるために、金メッキをした長方形の金属プレートに宝石細工を施しステープル留めした金具のことである。最愛の人の胸元を飾るために贈ったようで、16世紀の終わり頃まで使われていた。後のコルセットの原型ともされる。
 "Tasseau"を訳せば、古来の装束などの紐で束ねる結び方になる“鉤”(かぎ)と訳せる。鉤とは、現代でいうホック(hook)のことである。古来衣装の襟や袖を引き寄せる留め具として使われていたことから、巻き付く、からめつく、掛ける、引き締める、といったタッセルの用い方の自然な発意に基づく。"Tasseau"というタッセルの語源からは、現代のような房飾りを想像することはできないが、12世紀頃から15世紀頃にかけて房飾りの意味をふくむようになった。


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編集履歴
第一版公開:2009.05.06
第二版公開:2010.06.07
第三版公開:2011.02.21

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