タッセル&カルトナージュ「幸せの感嘆符」  Contemporary Japanese Tassel and Cartonnage
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ネッティング

糸や紐を格子状に編んで網にするネッティング

ネッティングの手法

 タッセルづくりでネット(net)は、網や網状のものをつくる「ネッティング」といいます。ネットは糸や紐を格子状に編んで網にするもので、タッセルのヘッドやフィニアルに被せて覆うことです。ネッティングには、予め帯状の網に編んだネットを被せる方法と、直接タッセルに編み込んでいく方法の二種類があります。


ネッティングの手法

 ネットに被せる方法は、予め被せる対象の大きさに編んだネットを用いるほか、被せた後に、ネットの裾口を締められる巾着網のような編み込み方で作ります。一方、直接タッセルに編み込む方法では、帯状で用いることができない変形した形に用いる方法です。フィニアルのようなウェーブした曲線に沿ってネッティングを施したい場合です。ネッティングは、タッセルの網飾としてのディテール作りの手法といえます。


ネッティングの効果

 ネッティングは、修飾だけで生まれたものなのか興味と関心を深めてしまいます。ネッティングの効果は、装飾のみならず、タッセルのヘッドを保護する役割を持っています。ワンピース型タッセルに於いて、素朴なヘッド作りを誇張する手法になり、ヘッドから糸抜けを防止してくれる役割も持っていると考えられます。  ネッティングを紋様として見た場合には、魚の鱗のようにも見えます。実際に鱗紋(うろこもん)として古代から伝わる紋様として知られており、ヨーロッパでは、17世紀の後半に流行した、シノワズリー(仏語)と呼ばれる東洋・中国趣味の美術様式の一つとして見つけることができます。魚の硬い鱗を意味することから、鱗で身を守る厄よけの意味とされ、縁起の良い鯉の鱗をモチーフにした磁器の絵付け模様等が、当時の貴族層に好まれていたといわれています。また、魚の鱗の他に貝殻を指す意味もあり、18世紀の後半頃に花開く、ロココ時代の紋様様式にも見られます。ロココ時代は縁飾りが様式化した時代でもあります。このウロコのような網目模様を作る手法は、レース編でベースとなるレゾーやチュール・レースから由来しているといわれ、女性の頭や顔をおおうベールやチュール・レースは、花嫁を守護する意味があったとされるなど、ネッティングの本質的な意味は、タッセルと結びつくストーリーになるのかもしれません。


編集履歴
第一版公開:2012.01.04
第二版公開:2016.02.20

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