タッセル&カルトナージュ「幸せの感嘆符」  Contemporary Japanese Tassel and Cartonnage
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製図

製図から知るカルトナージュ

型紙とカルトナージュ製図

 カルトナージュの図面は産業で用いるような図面ではなく、型紙の図を表現方法として用いられてきました。洋裁の型紙のように、寸法は立体の意匠からある程度割り出した型のようなものがあって、そこから比率によって分割したり描き足していく図面になっています。型紙は分解された製図のようなもので、図面と仕立てとが対になった捉え方をすることが特徴です。意匠製作に力点をおいたカルトナージュづくりといえます。カルトナージュ製図も意匠製作を考慮するものですが、カルトナージュの構造を目的に作図する図面になります。製図を元にして知るカルトナージュの一例をご紹介します。


二等円楕円図法の秘密

 一般的にオーバル形(楕円形)には4種類の類型がありますが、中でも最も汎用的な楕円形を作図するニ等円楕円図法(オパール形)を取り上げます。
 オーバル形の箱や器の図面は、楕円を基盤とする底面と、底面を周回する側面を作図します。作図は、先に決めた大きさで底面を作図し、底面の周回から側面の長さを算出して側面を作図する手順です。図:型紙の例は、一通り作図を行って定めた図形のアウトラインだけを残したものですから、組み立てや仕立てまでを考慮した寸法で、底面と側面が対になる図面になっています。決められた製作条件の上で合理的に完成するものです。



 下図:製図の例は、底面の図面に作図線を残したものです。ニ等円楕円図法は、二つの等しい円を互いに円弧で結んだ弧成楕円を作図する方法です。ニ等円楕円は、C-E、E-F、F-D、D-C、この四つの円弧の長さが等しくなることが特徴です。従って、一つの円弧の長さを求めることで弧成楕円の周寸を求めることができます。円弧の長さは、C-E、E-F、F-D、D-Cの内の一つ、例えばC-Dの円弧を描くC-A-Dの角度を元にして円周=直径に対する3.14比から算出することができます。この作図の特徴を知っていることで、オパール形側面の長さ(注)を製図の段階で求めることができるのです。


(注)算出した側面の値は、あくまでも見当寸法です。
実際には、底面を正確に切り出した上で、底面に巻き付けて閉じる迄の寸法をみなしておくことが重要です。


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第一版公開:2015.08.18

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