ヒンジ

カルトナージュにおける開閉の手法

 カルトナージュには、蓋箱と身箱を連結させたり扉を持った形態があります。中でも、最もポピュラーなタイプがオルゴールタイプとブックタイプのカルトナージュでしょう。オルゴールを模したラグジュアリーなものと書籍を模したステーショナリーなカルトナージュは、スタイルを異にするも共に蓋や扉を開閉する機能を持つのが特徴です。この機能を作りだす仕組みがヒンジという手法です。
 カルトナージュにおけるヒンジとは、蝶番という既製部品を用いるのではなく、箱を構造化していくときに、カルトンとカルトンを布地でつないで支点となる部分を作り、その箱の一部が扉や蓋として開閉するようにした接合の状態のことをいいます。

一般的なヒンジとは
 一般にヒンジは「蝶番」(ちょうつがい)を指して呼びます。蝶番は自宅のドアの吊り込みや、木工家具等の扉や蓋を開閉させるための部品として馴染 みのあるものです。蝶番は建築や家具部材として、筐体との強度バランスをとった用い方をします。一般に大型の木工用金属部品になり、カルトナージュでは取り扱いにくいものですが、小型の種類の中には小箱用の飾り蝶番があり、一部カルトナージュでも用いることができます。
 一般的なヒンジについて前置きした上で、カルトナージュにおけるヒンジとは、蝶番という既製部品を用いるのではなく、箱を構造化していくときに、 カルトンとカルトンを布地でつないで支点となる部分を作り、その箱の一部が扉や蓋として開閉するようにした接合の状態、つまり蝶番のような機能をカルトナージュヒンジといいます。「ヒンジという手法を用いた」という意味において技術が伴うので、部品を用いることとは全く異 なります。ヒンジの手法は、既製部品をカルトナージュに組み込むことではなく、あくまでもカルトナージュの手法として蝶番を用いずに、どのようにして回転軸を中心に折り曲げればよいかという、組み立てる手法のことを意味するものです。この組み立て方が、ヒンジの機能を実現するカルトナージュのための手法になるのです。

  • hinge
  • hinge
  • hinge
折りヒンジ:任意の角度で折り曲げ角度が止まるヒンジ
丸背ヒンジ:二つ折りに折りたためるヒンジ
平背ヒンジ:背幅をもった状態で折り重なるヒンジ

カルトナージュにおけるヒンジの手法
 「ヒンジという手法を用いた」という意味においては技術が伴うため、部品を用いることとは全く異なります。「ヒンジという手法」は、既製部品をカルトナージュに組み込むことではなく、あくまでもカルトナージュという手法の中で、どのようにして回転軸を中心に折り曲げれば良いかという組み立て手法のことを指します。ヒンジは、オルゴールタイプやブックタイプの形態に備えた特有の機能でありながら、これまでカルトナージュで使われる用語ではなかったかもしれません。この機能なくして製作することができないカルトナージュの形態があるため、今後の説明や解説に役立つと思います。


編集履歴
第一版公開:2009.09.19
第二版公開:2010.02.02
第三版公開:2013.03.16