フォリオヒンジ

二つ折り蝶番製作のポイント

 ヒンジは単なる蝶番として、支点軸から片開きする仕組みです。フォリオそのものは、二つに折った形態ですから、フォリオヒンジは、蝶番そのものを取り出した両開きの状態です。片開きのヒンジとは異なり、両開きをピタリと閉じた二つ折りの状態になることをいいます。

ヒンジの類型
 フォールディングで用いるヒンジ類型には、フォリオヒンジとフォルダーヒンジとがあり、フォリオヒンジを用いた折り形態を、フォリオ式フォールディングといいます。フォリオは背無しヒンジ、フォルダーは背付きのヒンジです。両者とも二つ折りに可動しますが、背無しのフォリオは、内折りが密着するのに対して、フォルダーは、背幅を持ち内側にマチ幅ができます。

  • hinge
  • hinge

フォリオヒンジの手法
 フォリオの構造は、ヒンジ幅を設計の段階で詳細に予見しておくことが重要です。フォリオの構造は、本や雑誌のように二つ折りした形が常態ですから、最終的に中身を挟んだ状態で、どれだけの厚みになるのかを算出することが最も重要です。この厚みのことを背幅(ヒンジ幅)といいます。
(1)二つ折り形の厚み
厚みの元になる素材には、カルトン、裏打ち芯、ヒンジ芯(水貼りテープ等)、布地、接着剤層。これら5つの素材が重なった寸法値です。
(2)素材単一の厚み
芯材やクロスの厚みを正確に計測するには、マイクロゲージが必要ですが、一般な代用品としてホビー用の小型ノギスで計測予想を立てることができます。ヒンジ作りの過程では、カルトンや下打ちを布地で包みますから、巻き代や重ね代が生じることも念頭において、厚みを算出しておかなければなりません。

  • hinge
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 フォリオヒンジの可動の仕方で、仕立ての出来がわかってしまうものです。そもそもフォリオヒンジには、折り目が入っているわけではなく、柔軟な布地の厚みだけで曲がるに過ぎません。このヒンジは、全体の大きさに対する、ヒンジの厚みと幅で成り立っています。適正に仕立てたヒンジは、ヒンジ軸がぶれず表紙と裏表紙がピタリと合わさるのですが、ヒンジ幅が不適切な場合や、全体の構造強度に対するヒンジの構造強度が釣り合わなくなり、フォリオを閉じると左右にズレる動きが生じます。ヒンジ芯に水貼りテープを用いた場合は、幅が広すぎると開きが硬くなり横の動きに弱くなります。ヒンジ芯材にはある程度の厚みと柔軟性が必要だということです。フォリオヒンジは、適正なヒンジ幅とヒンジ芯の特質を活かし合うことで、二つ折りに仕立てられるものです。


編集履歴
第一版公開:2012.01.12
第二版公開:2015.04.03
第三版公開:2016.02.16