フォリオ成形法

フォリオづくりで生じる「反り」

 二つ折りするフォリオは、開きと閉じを持った動きのある形態です。二つに折って開く状態をつくるフォリオヒンジで留意しておきたい芯材の用い方です。

フォリオ芯材と紙目
 ノートカバーやバインダー、アルバムカバー等、カルトナージュで“平モノ”をつくる場合は、芯材を単一の平面で用いる部分が多いため、製作途中および完成後に、芯材の反りが生じやすくなります。理想は完成後に平らな状態を保つことですが、元々反った芯材を使用したり、芯材に接着剤を付け過ぎて反らせてしまうのです。また、芯材を適正に成型できても、化粧張りで布地を張り過ぎて反らせてしまいます。フォリオは芯材の成型状態が強く影響してくるのです。
 ノートやバインダー等の表紙・背表紙は、長辺に沿って紙目を用いるのが基本です。また、カルトンは表よりも裏に反りやすい特性を考慮して、表紙・背表紙の表面は全て「表」、内に閉じる面を全て「裏」で合わせます。芯材は前述を原則として用いますが、厚紙は元々、環境湿度を含むことによって、裏に向かって若干反った自然状態にあります。これを芯材の順反りといいますが、これを真直ぐに戻す必要はなく、むしろ順反りの状態で表紙を作る方が、実はフォリオをしっかり閉じることに有効です。

  • folio

 上図は、フォリオを閉じた状態で、適正な芯材、逆反りした芯材、順反りした芯材、の断面図を示しています。適正な芯材の開閉は、表面を平らに保った状態ですが、平らな芯材のまま用いると、化粧張り後は外に開き気味になります。逆反りは、芯材の紙目や表裏を不適切に用いた場合に生じる典型的な失敗です。逆反りに成型してしまうと元には戻りません。そこで、順反りの芯材は、芯材の紙目や表裏を適切に用いた上で、自然に反った芯材を用いるのです。製作の段階で、少し内向きに反った状態からつくり、完成後に適正な位置で均衡させる範囲をつくるためです。最初から真直ぐ均衡するよう作るのではなく、若干内側に反った状態から作ることがフォリオ成型の重要なポイントです。


編集履歴
第一版公開:2012.01.11
第二版公開:2015.04.03
第三版公開:2016.02.16