Lesson 8-8 刺しゅう糸の撚り方

Z撚とS撚

 大きなタッセルは、コードとスレッドの太さが明確に区別できるのですが、小さなタッセル作りでは、細いスレッドを撚り合わせてコードのバリエーションを作ります。細さや太さ、撚り合わせ方のバランスと糸のウエイトに留意しながら、スレッドをどのような場面で用いるかを考えることが重要です。
 刺しゅう糸の双撚糸は、通常の単糸はZ撚り(左撚り)ですが、特殊な用途に限りS撚り(右撚り)があります。例えば、コットン刺しゅう糸の撚りはZ撚りで、6本のスレッドを左にねじり合わせたストランドです。1本ごとのスレッドは、2本の単糸を右にねじり合わせたS撚りになります。撚り合せる方向は、撚り合わせる度に逆にねじっていかなければ一本のスレッドにはならないのです。同じ方向に撚り合わせると反発して元に戻ってしまうのです。このような特性を知ってコードやスレッド作りをしなければなりません。

  • Z撚・S撚

刺しゅう糸のバリエーション
 刺しゅう糸でスレッドを作る時は、糸抜きを前提にしているため、そこから数本の双糸に分けて撚り直した1本のスレッドにします。糸抜きをして糸の本数を調整することで、太さ細さのバリエーションを作るようにします。例えば、コットン刺しゅう糸の6ストランドを一本の糸に撚り直して用いると、約1ミリの太さを作り出すことが可能です。小さなタッセルでは、ハンギングコードの太さに用います。このようなスレッドワークは、刺しゅう糸を用いた特有の撚り合せになり、多彩な糸色を組み合わせてカラーコードを作ったり、他の繊維素材を混糸して独創的なスレッドやコードを作っていくわけです。
 レーヨン刺しゅう糸を用いたコードバリエーションの一例です。レーヨン刺しゅう糸は4ストランドです。糸抜きした4本のスレッドを組み合わせると、1本のストランドからコードの太さ・合撚数を違えたバリエーションが作れます。

  • thread1
  • thread2

編集履歴
第一版公開:2010.07.07
第二版公開:2011.10.01
第三版公開:2013.04.04
第四版公開:2016.09.07