Lesson 1-8 身箱の巻化粧

身箱の巻き貼りと化粧取り

 プリント紙のパターンに方向性があるとき、箱の向きにパターンの方向を合わせます。身箱の外装は、各面を分割して化粧する巻き貼りの手法を用います。
 カルトナージュでは最も一般的に用いる化粧張りの手法が「巻き貼り」です。巻き貼りは、箱の各面を立体空間に分けてカバーしていくため、化粧材の方向を合わせやすいのです。異なる色柄を組み合わせやすいことから、カルトナージュに向く化粧張りといえます。しかし、トリム量と化粧代が多く現れることがデメリットです。糊代が重なることで化粧材の厚みが部分的に増すことや、化粧材に裏打ちが必要になることがあります。化粧張りの手順を考えて化粧取りをすることが大切です。

巻き貼り
 身箱の内装は、蓋箱の内装と同じ手順で仕立てたものです。巻き貼りに必要なパーツは、周回させる側面パーツと、底の巻き代をカバーする底面パーツです。側面パーツの化粧取りは、まず始めに身箱をメジャーで巻いて周回を計測し、糊しろに必要な寸法を加算(糊代1cm)します。但し、周回の終わり寸法には余寸を残しておきます。巻き終わりが上シロになるため巻き終えてからカットするためです。次に、身箱の高さに、化粧縁の巾(1cm)と底への巻き代(1cm)を加算します。

 側面を真直ぐ巻き貼りするためのガイドラインを、側面化粧紙の裏面にアタリを取っておきます。下図右)糊代の巾を垂直に取り、化粧縁の巾を水平に取ります。※化粧縁が揃わなくなるため、底を基準に取らないこと。身箱の側面の巻き始めを決めます。(通常は、糊代が現れる箇所を裏にしますが、五角形の頂点からみて底にあたる面にしています。)巻き始めのカルトン面に接着剤を塗布し、化粧紙に固定圧着して糊代(下シロ)を接着固定します。

  • step1
  • step2

巻き貼りに必要な化粧紙パーツ。巻き始め(化粧縁のガイドと平行に沿って置くこと)

  • step3
  • step4

糊代(下代)を張って巻き貼りする。周回して巻き終わる面のアタリ寸法を取り上代をカットする。

身箱の底仕立て「ハス切り」
 身箱の底に側面の巻き代を貼り込みます。倒立した化粧紙の側面には五つの角があります。角を保ったまま折り込む手法が「ハス切り」です。挟みを使い角をハの字(V形)に切り落とすことで、巻き込みやすくするのです。底面と側面とには、折り曲げによってできた溝を埋めるため、2mmの高さを残して浅くカットすることが重要です。

  • step5
  • step6

巻き貼り。底面の糊代角をつまんで折り目を付けておく。

  • step7
  • step8

挟みを外から入れて角ごとカットする。2mmを残した深さにV字にカットする。

  • step9
  • step10

下代から折り込んでいく。五角を全て折り込んで底面の糊代を完了させる。


編集履歴
第一版公開:2009.07.27
第二版公開:2009.09.30
第三版公開:2014.12.30