Lesson 1-7 化粧布のくるみ方

組み上げ式のくるみ方法とヨーロッパ式裁ち化粧

 組み上げ式の箱を、天面または底面からくるみ上げる良さは、一枚布のプリント柄でカバーされる視覚効果です。貼り合わせ部分のパターンは途切れますが、天面から側面にかけて一体に続くパターンの見せ方として有効です。裁ち化粧は、通常の巻き返し処理をせず、合理的なヨーロッパ洋式の手法を用いた貼り合わせです。一般的に、丁寧な巻き返しで処理する方法に比べて、裁ち落としによる布地のほつれが現れやすいデメリットはありますが、織り地が密な綿布を使用し、接着と圧着によりフラットで美しい仕上げをすれば気にすることはありません。小さな箱では適宜用いる裁ち化粧です。

巻き始めと貼り進め方
 天面を固定した状態から、側面を貼り起こしていきます。貼り方の手順は、(1)側面布を貼るー(2)化粧縁のカットー(3)下シロの貼りー(4)角布のカットー(5)化粧縁の巻き貼り、と進めていく手順です。必ず貼り始めの側面から貼り、貼り終わりでくるみを終えます。貼り始めは両代ですが、貼り終わりは無代であることを留意しておきましょう。接着剤の塗布は、原則カルトンに塗布しますが、上シロを下シロに重ねて貼る部分の布地と(5)の化粧縁の布地には接着剤を塗布します。側面布の貼り起こしの際には、天面と側面との折り曲げ部分にできた斜角(カルトンによる段差と溝)に、布の遊びがでないよう、少し布を引き起こして張った状態にして、接着固定することがポイントです。化粧縁のカットは、指矩の(巾1cm)を利用してカットし箱を立ててくるみます。

  • 巻き
  • 縁巾

巻き始めの貼り起こし。化粧縁のカット(縁巾は1cm)

  • 下代
  • 角裁ち

下シロの巻き貼り。下シロの余布を角に向かって斜めにカット処理をする。

  • 角巻き
  • 巻き

化粧縁を内側に巻き貼りし、角を内側へ押し込む処理をする。化粧縁の裁ちをスプーンベラで押さえて圧着する。

  • 巻き
  • 起こし

巻き終わりの起こし。上シロのみでカバーするだけ。

  • 隅仕立て
  • 蓋

巻き終わりの巻き貼りと蓋箱の布化粧張りの完成。


編集履歴
第一版公開:2009.07.27
第二版公開:2009.09.30
第三版公開:2014.12.30