Lesson 1-4 正五角形箱の組立て方
ハーフカットの入れ方
製図した展開図をカルトンから切り出し、フォールディングさせて箱に組立てます。切り出したカルトンパーツには、ハーフカットとビゾーカットの仕上げを施します。
厚いカルトンを折り曲げるためには、カッターで切り筋を入れるハーフカットを施します。ハーフカットとは文字通り半分目までカットすることです。本来薄紙でハーフカットを用いるので、実際には1mmや2mmもある厚みを半分目まで切って折り曲げることには無理があります。カルトンのカットは、八分目くらいまで切り筋を入れることがポイントです。
深く切り過ぎると落としてしまうので注意が必要です。カットの深さを八分目まで入れるには、ある程度の見切りが必要です。目安は、側面に軽く力を入れて曲がる程度の深さです。切り筋が浅い場合はカルトンの反発が強く残り、曲げようとしない限り曲がりません。自然な力で曲がってくれる深さで見切るのが理想です。また、切り筋の深さを一定にしなければ、折り曲がる角度が変わってしまいます。そのことで、折り起こした側面の高さが不揃いになります。ハーフカッティング作業は、ゆっくり丁寧に繰り返して調整してください。一気にカットせず、一気に折り曲げようとしないことです。小口の角を平行に削ぐカットを行います。角がとれた隙間に紙が入り、隅接ぎの合い口をピタリ合わせるのです。
内側小口のビゾーカットが重要
切り出したカルトンへの仕上げは、内装側面を隅接ぎする小口のビゾーカット(斜角をつけたカット)です。内装紙を仕立てた場合に、紙の厚みが緩衝して、若干側面が開いた状態で組み上がってしまうからです。その結果、身箱の口辺が互いに広がって、被せの合い口が合いにくくなるのです。
折り組み上げ式の内装仕立ては、プリント紙を側面を合わせる小口にまで巻き込んで、内装隅の仕立てを美しく整えることが目的です。紙を巻き込むために必要な分だけ、側面の小口の角を少しビゾーにカットするだけです。側面板が開く始点に少しカッターで切り目を入れ、小口の角を平行に削ぐカットを行います。角がとれた隙間に紙が入り、隅接ぎの合い口をピタリ合わせるのです。